クリオ3RS はサスペンションリファイン
フロントショックアブソーバに問題を抱えるクリオ3RS フェーズ1は、足回りパーツの変更・セットアップを行います。
1ヶ月前の点検の際に、不具合が発覚~確実な内容をご提案させて頂く為に一度お車をお返しし、仕切り直しでのお預かりをさせていただきました。
ボッシュ サスペンション診断での結果から、右フロントダンパーの著しい性能低下を確認。
左フロントダンパーも正常値の比較で低下している。
主な原因は、ダンパーからのオイル漏れによる減衰機能の低下です。
当車輛をお客様が購入された際に、既に装着済みであったサスペンションですので、使用歴はかなりの年月・距離を経ています。
これを機に、使用部品の変更とアップグレードの実施をご案内させて頂きました。
左右ともに、サスペンション構造物の中心部を取り外します。
ダブルアクスルのジョイント交換を行うため、分解作業を進めています。
アッパーボールジョイントの勘合を外すには、ポートパワーを使用し必要な治具を組み合わせる手法がマスト。
叩く・こぜる・と言った無理を与えず、スムーズに分解が可能となります。
アッパージョイントを抜くと、スチール製のカラーがテーパー勘合部にくっ付いて外れる事が多いです。
ここはギヤプーラーを用いて、カラーを除去します。
ロワジョイントの凝結ボルトは、ヘックスボルトで締め付けられています。
ヘックスの溝が浅く、迂闊に緩めると簡単に舐めるのでボルトの頭にボルトを溶接し、そこを足掛かりに緩めます。
それぞれの分解を行い、各部位の洗浄を進めます。
アルミパーツの洗浄・ジョイントの組み換え・カラーの勘合など各部の処置を行い、DASコンプリートを完成させます。
今回組み上げるサスペンションパーツは、新製品 ストラダーレPLUS(仮称)。
ストラダーレのセッティングはそのままに、細かな部位の寸法変更を行い、ノーマルアッパーマウント対応品に仕立て直した逸品。
スプリングレートは フロント8キロ リヤ7キロ(ストラダーレは8キロ)とし、 車高の下げ幅はノーマル比20~35mmのローダウンを実現。
組み換え後のサスペンションテストの 路面粘着率グラフ。
作業前の状態と比べると、大きな差を目視確認できました。
今回の車輛には18インチホイール・タイヤを装着している為、メジャーな17インチに組み合わせた際のグラフ確認も実施したいところ。
乗り味としては、8キロ/7キロのスプリングでありながら、粒の立った硬さを感じる事が無く心地よい衝撃吸収を実感する事ができ
異なる性格の演出に成功を実感した次第です。
Written by Hashimoto