ウチではレアなフル・レースマシン
RENAULT SPORTS CLIO2 RS ver.REDPOINT CUP Car STYLE
レッドポイントでクリオと言えば、クリオ3RS です。
その流れを構築する何年も前に作成した 2RSのコンプリートカーです。
この頃は、モータースポーツにも力を入れていました。
昨今のユーザーさんは、当車輛をご存じない方も多いと存じます。
コンマ何秒を速く走るにはどうすれば良いのか、アイデアの構築~実行は直観的に行っていた時代が今となっては懐かしいです。
世代・時代が変わったのだなと、振り返るとそれを実感します。
10年振りに、タイミングベルトの交換を行います。
その前に、各部の造り込みをご紹介しながらカップカースタイルをご覧頂こうと思います。
OMP製だったかは不確かですが、ストラットタワーバー。
本来は、役目を果たすのか否か、掴みづらい構造でした。
ストラットマウント周辺に2本の鉄板ビスで固定すると言う方式の製品。
こんな留め方では、意味ないでしょう。と、ストラットハウジングにブラケットを溶接固定しました。
本当は赤色の製品ですが、溶接により熱が及び、焦げるためボディカラーと同色に溶接後に塗装を施します。
直ぐ傍には、ピロアッパーマウントを確認できます。
コチラは、英国・KtecRACING製を採用しています。その下で車両を支えるのは、ワンオフ特注サスです。
本来はディーラー物の正規輸入車ですから、当然の様にエアコンを備えます。
走りに不要な装備は捨てる。これがこの頃のスタンスでしたので、エアコンパーツ一式は撤去しています。
その為、エアコンレスパーツを使ってオルタネータをマウントし、ベルトの張りについても専用設計としています。
エンジンルームの全貌。
派手さは抑え、やる事はやる。そんな空気を感じて頂ければ嬉しいです。
青や赤のパーツは極力使用せず、作り込みながらもシックな演出に拘りました。
分かり辛いですが、オイルキャッチタンクは2か所に設置。そのタンクにはそれぞれレデューサを備え、必要性と機能性を向上する仕組みを採用。
フロント重量の低減を図るべく、バッテリはSHORAIに変更し、搭載位置は室内へと移動。
エンジンルームにはバッテリターミナルのみを残し、電源確保については問題なく行えるように設計。
純正のエンジンマネージメントECUは撤去。フルコン制御としています。
バッテリが不在となるメリットを活かし、エアクリーナをCDAへと置き換え。
インマニとエアボックスを繋ぐ為に、アルミワンオフダクトを用いて最適化。
鉄製の丸棒を溶接し組み上げた、エアクリーナボックスのステーも健在です。
折れたり、割れたりした経緯は皆無です。
フェーズ2RSですから、電子スロットルが採用されてからの車輛です。
フェーズ1は、機械式スロットルでした。
本気で走るなら、スロットルは機械式が一番。
ワイヤースロットルへとコンバージョンを行いました。
ビッグスロットルは採用せず、ノーマルサイズを死守しています。
本来は170馬力程のクリオ2ですが、色々と手掛けた事で200馬力近く?それ以上?を記録した覚えがあります。
重量は1トンを下回り、軽量仕立てとしピーキーなエンジン特性が合わさる事で、街中では全開にできない車に進化しています。
こういう事に全力を注ぐ時代もありました。
Written by Hashimoto