クリップサイレンサーと名付けましょうか

フィアット500にお乗りのお客様より、ご相談を頂きました。
「内装(後部座席側面)のトリムボードの共振音が気になるから何とかならないものか」と。
この類の内容は、感じ方は人それぞれ。千差万別です。
愛車の質感を重要視すればするほど、気になる些細な異音。
耳を澄まさなければ気付かない程度でありますが、求めるレベルが高ければ気になり、一度認識すると「あ~気になる!」となるわけです。
音の発生原因を調べる中で、判明した事があります。
それは、トリムを固定する為のクリップから音が生じているという事。
クリップはボディ側には強く利いており、勘合している感覚は掴めます。
ところが、トリム側への勘合具合は緩く、微振動で小さな共振音を発します。
勘合具合を高められれば、この音は消せるはず。そう思い、どんな手法が適しているかを試行錯誤した際に思いついたのが冒頭画像のニトリル素材の加工品。

適当な長さにカットし、中央に穴を開けます。
粘着テープが備わるので、糊の力でクリップに貼り付けます。 
その状態で、定位置にはめ込むと、ビリビリと共振をしていた箇所にダイレクトに効果を果たす固定を実現しました。

接着してしまうと、位置関係の融通が利かなくなり、上手くはめ込めなくなります。
静音素材の貼り付けならば、素材由来のタワミで、位置関係の狂いが生じず上手くはめ込めます。
結果は。。
おそらく成功と言えるでしょう。
作業前は、トリムを叩くと「ビリビリ」と音を発していましたが、シーンをした静けさを保っています。
ちなみに、商品化はしません。気になる方は自作してください。
柔軟素材に綺麗な穴が開けられれば、制作は可能です。
Written by Hashimoto













