大径2ピースローターを前後に組み付け


アバルト124のディスクロータコンバージョンについてのご依頼を頂きました。

前後ロータを2ピースの大径ロータに組み替えますので、事前準備として単体組み付けを進めています。

2ピースロータの構成部品のディスクとベルを繋げるボルト・ボビン・スプリングは、スプリング数量を調整して一つ飛ばしでセットアップしています。

フロントロータのベンチサイドには、加熱状況により変色する特殊ペイントを施しています。
それぞれ設定温度達すると、変色しそれによりブレーキシステムが何度まで上昇したかの情報を得る事ができます。

フロントは320mm

リヤは312mm

このサイズが、純正比どのくらいかを表現すると、外したロータと重ねれば違いは一目瞭然です。

フロント用に用意されたキャリパブラケットは、ナックル側の4か所で凝結する構造としています。
これにより、マウント強度の向上・ナックルの剛性アップ・共振対策からのブレーキ鳴きの低減を望めます。
言い換えれば、ナックルスタビライザーとしての効果も果たします。

リヤ側はシンプルにオフセットしキャリパを外側へ逃がします。

純正の17インチホイールに組み合わせが可能な設計。
装着前後の迫力が向上し、制動力・バランス・見た目 トータルバランスに優れたアップグレードを実現!

前後共にキャリパとホイールの位置関係は、限界まで隙間が無くなります。
バランスウェイトの貼り付け位置については十分に注意が必要です。
今回は、4本共にバランスウェイトの位置調整を行いました。特殊な張り方が必要になります。

純正ホイールの場合、リヤキャリパの外側はホイールとのクリアランスが紙一枚程度になる為、今回はホイールスペーサを加工してセットする事でクリアランスを確保しました。これは、ブレーキパッドの残厚によっても変わりますが、パッドが新品に近いほどクリアランスは小さくなる、という構造です。

作業の一部に特殊作業も含まれることから、セットアップ作業を含めてご相談を頂ければと思います。
Written by Hashimoto

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