ツインエアーはエンジンマウント交換の効果が大!


車検整備でお預かりの500Sの作業です。
今回はステージ3メンテナンスを軸とし、気になっていた劣化箇所のメンテナンスを進めています。

気になっていた劣化箇所は、エンジンから発する振動を制御できていない事です。2気筒エンジン特有の振動は心地よく楽しいものですが「不必要な振動までは要らない」というのが本音。
不快振動の主な原因は、エンジンマウントである事が殆どです。(エンジンに不調があり、振動が増幅されている場合にはきちんとその根本の修理を行いましょう。)

ツインエアーのエンジンマウントは、3点から構成されています。冒頭画像がその3点です。
エンジンメインマウント・トランスミッションマウント・エンジンロワマウント です。
他の車種と比べても、マウント形状が異なる点や、振動吸収体であるゴム素材の容量が大きいことも特筆すべき点です。

エンジンマウントは、エンジンと車体を振動を緩和させる様に繋ぐ部品です。取付方法やマウント形状により、振動の吸収効果は変わります。ツインエアーの場合、マウント形状が特殊である他に、装着方法や装着場所も他車とは異なります。エンジンの全長が短い事もありますが、通常ですとV-UP16の装着位置辺りにマウントが固定されます。ところがその部分にマウント素材はおらず。ブラケットのみとなります。
マウントはそのブラケットの下側に装着されています。
マウントの高さを低くする事で、効果的に振動を抑制する事がその目的だと思います。

旧いマウントに外力を与えてみると。

ぐにゃ~っぐにゃ~っと、柔らかく角度を変えることが出来ます。

新品のマウントではその様な動きを見せることは無く、カチッとしています。

画像ではこの感じは伝わりませんが、触れば瞬間的に硬さの違いを実感できます。

マウント全数を交換する事で、エンジンルーム側から伝わっていたブルブルとした振動がほぼ無くなりました。
これはアイドリング中・巡航中・加速中 と様々なシーンで感じられます。

ステージ3メンテナンスの施工により、スムーズにエンジンが回転する効果もあるので相乗効果となりますが、とても静かな印象です。
マウント交換は、出来れば一斉交換がお勧めです。
Written by Hashimoto

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