クラシックミニの作業にトレントは必需品


車検整備にてお預かりさせて頂いているクラシックミニ。
こちらのミニのオーナーは、ミニ乗りの鏡の様なお方です。
遙か昔から(私の入社するもっと前)ミニに乗り、2年前までは日常のアシとして毎日乗り続けていました。
全塗装を機に、今は月に2回ほどに乗る機会は減ったものの、注ぐ愛情は右肩上がりです。

遙か昔の頃から、現在のミニに至るまで箱替えは1回のみというのも特筆すべきことです。

現在は車検証の車名「ジャックナイト ミニ」 という名称の数あるミニのシリーズの中でも少数生産の貴重な個体にお乗りです。
永年メンテナンスをさせて頂いており、良い状態を維持しています。

とは言っても、クラシックミニです。基本的な部分の設計は1959年の頃とほぼ同じ。
こまめな点検と、それに合わせたメンテナンスが必要なのは当然の事。
特にサスペンション関連の作業は、年に一度は何か手を施す必要があります。

例に漏れず、今回は右フロントハブベアリングの交換が必要でした。
現代の車とは異なり、キャリアの中にテーパーベアリングを組替えるという古典的な構造です。
現代はシールドベアリングをそのまま組み込む事が主流です。

ですので、キャリア本体を取り外し、ベアリング及びカラーを分解・キャリア内部は洗浄を行い、新たなベアリングを組みながら、グリスを充填します。

そこでとても役立つのがトレント洗浄機。

ベッタベタのグリスも、洗浄機により一発で拭えます。旧車屋さんには必須ですね。ウチは旧車屋ではありませんが。


ブレーキディスクは、10インチホイールに対応したとても小さな物です。見慣れない方にとっては、めちゃくちゃ小さいブレーキだと思います。

現代の車とは手の掛かる部位が異なりますが、車としての基本を知る意味ではとても良い車でもあります。
過去の私も、クラシックミニで車の いろは を覚えました。
Written by Hashimoto

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