工場通信

ヒーターが効かないオープンカー。。寒いですっ！

パワーステアリングの油圧配管を組替えた アルファスパイダーです。
続いても普段行う作業とは、ひと味異なる類いの作業。

「ヒーターが効かない」
オープンカーではあってはならぬ状況に陥っています。(尖ったオープンカーにはヒーターが備わらない場合もありますが．．)

エンジンルーム内部のヒーターホースを触ると、1本は暖かくもう1本は冷たい。
「室内で何か起きてるな」というのは想像できました。
車のヒーター作動原理は「冷却水を室内に循環→ヒーターコアを温水が流れる→そこに送風を送る→暖かい空気が出る」この流れです。
想像できるのは、ヒーターバルブが開いていないｏｒヒーターコアが詰まっている。この2択です。

エンジンルームのヒーターホース イン側とアウト側を外し、吸おうが吹こうが通っていませんでした。
高めの圧力を与えても通じようとはしません。
諦めて足下に頭を潜り込ませて、基本部位の点検を行います。(冒頭画像の箇所の上側にヒーターユニットが存在します)

アクセルペダルの右上付近に手を伸ばせばなんとかアクセス出来る．．そんな場所にヒーターバルブが備わります。
ヒータバルブが原因で無かったら、ダッシュバラしてヒーターコア摘出。避けたいです。

外してきたヒーターバルブの新旧。
稼働するレバーは正常に動いています。
空気を送ると、どちらにレバーを動かしても通風しません。安心の瞬間です。ダッシュ分解は回避です。

スモークテスタを使う必要も無いのですが、せっかくなので状況を動画に納めてみました。
先ずは通じていないヒーターバルブの点検。
多少のスモーク排出は確認出来る物の、開け閉めしても変化がありません。

続いては新しいヒーターバルブによるスモークテスト。
スモーク排出の勢いがまるで異なる事が分かります。

交換後の試運転では暑さを感じる位に、しっかりとヒーターの効きを確認出来ました。
冬でもオープンエアを楽しめる、仕上がりにホット一安心です。
Written by Hashimoto