いよいよリリース!
記念すべき取付第一号!


試作品を自社デモカー RF4CS に取付けを行い、その出来栄えと効果に高い評価を得た ルーテシア&クリオ3RS 用のMCB。
ようやくお客様の車に取り付ける為のキット製品が1台分のみ仕上がりました。
ハンドメイドのブラケットは、製作に時間を要す為に大量生産が出来ない事が難点であります。
ある意味、ほぼワンオフですのでそこは仕方ありません。理想的な取付位置と高い強度を誇るブラケット、それらにより抜群の効果を実現しました。

当社のデモカーは、既に多くの方々に試乗をして頂き、称賛を頂く声が多く嬉しい限りです。
質感の向上と、気持ち悪い程に感じ取れるタイヤの接地感、横揺れ・揺さぶられ現象の低減を叶えるMCBは、同車をワンランク・2ランク上の車へと仕立てる事が可能になりました。

先日、全く別の車に乗られる方にテストランをして頂いた際に、漏らした声が印象的でした。
「この車はヤバいですね。というか反則です。。剛性があるけどあり過ぎない?と言う表現も違う。。言葉にしにくいあの感じはヤバイです!」
これはとても嬉しい言葉です。ある意味、良く車の事を分かってらっしゃる方のコメントです。
ひとつひとつ、感じた事を聞き、そこに返す言葉が「それがMCBの効果なのですよ」となるのですね。

デモカーには、エナペタル製のハイスペック・スタンダード・ダンパーを装着しており、何度も組んだ製品なのですが、それとはまるで異なる車の様に感じます。
モノコックを制御する事の意味が十分に証明できる逸品に仕上がりました。

一般取付の第一号は、オリジナルダンパーのVer.コルサ を取付ているルーテシア3RS。

LSDも装着しており、サーキット走行も楽しまれている個体です。

今回のテーマは、MCBにより車体の落ち着きが増す(増して欲しい)事。これまでに何度かリヤのスプリングレートと特性を換えており、このバネだとメリットもあるがデメリットも出る。。逆にこのバネではこうなるけど、ココが足りない。などハイレートなスプリングを装着した際に生じる悩みを抱えています。
理想はクイックに曲がりながらも、その仕様のまま街乗りでも使い勝手を良くしたい。というのが狙いです。
そこをMCBがどの程度カバー・実現してくれるのか!?

パイプワークの美しい、フロント用のブラケット。軽量・高強度はアルミ製品ならではです。


ちなみにこのアルミ製品、めちゃくちゃ硬いです。ぴくりとも形を変えようとしないので、取付時に手順を間違うと全く装着できなくなります。
アルミは弱いと思われがちですが、その概念がまるで覆ります。

コツを掴むまでは、装着に少し手こずりそうです。

取付箇所は、ホースメントの左右取付箇所に共締めを行います。

ホースメントを取り外し、かさ上げの為にベースカラーを取り付けます。

樹脂カバーの干渉箇所を切り抜く必要もあります。
ブラケット取付位置はこの感じです。

色々と考えながら組み付けていたら、ホースメントの取付を忘れていました。。
ベースカラーの下にホースメントを取り付ける必要があるので、一度すべてを取り外してやり直しました。
複雑な形状のアルミブラケット、手順違いは一切許してくれません。。

ホースメントの避け方、MCBの通し方、結構な神業だと思っています。
しかし、こうなるとアルミブラケットがほぼ見えません。

リヤ側は、ディフューザを取り外すのみで取付が可能です。
左右のサイドレール(左右の前後方向に設けられた2本の縦材・はしご型の基本骨格部材)にブラケットを取り付けます。

フロントに比べると、リヤ構造はシンプル。素材はスチールです。

乗ってみた印象は、デモカーとはサスペンションが異なる為に興味深々です。

先ず、おそらくですがオーナーの思いと期待がきっちりと表現出来ていると思います。
ハードな乗り味の基本性格はそのままに、ひとつひとつの段差を越える際のカドが取れ、痛くない乗り心地に変化しました。
そして、へばりつく様に感じるタイヤの接地感はここでも健在。
MCBによる剛性向上と、上手な力の抜き・減衰作用により、ドライバーは質の高い剛性感を感じ取る事ができます。

シャーシカップのクリオは、純正のダンパー・スプリングそしてステアリングギヤボックスのギヤ比が異なる事から、ステアリングレスポンスがとてもクイックであります。スポールのつもりでハンドル不意に切ると、とても素早いターンインをするのに驚きます。

ところが、今回装着したVer.コルササスペンション+MCBの組み合わせは、シャーシカップを思わせるクイックな頭の入りを実現しています。
これはデモカーには無い一面なのですよね。デモカーはクイックというよりは、超ドッシリ安定の優等生なのです。(アンダー傾向というわけではありません)
車の挙動が分かりやすい・タイヤの使い方の把握がし易い・その結果コントロールが上手に行え
結果的に運転が上手くなる。この方程式が成立します。

基本性能により、違った効果を現すMCB、ルーテシア勢のこれからの展開が楽しみです。
次はVer.ストラダーレ装着の方に是非とも装着して頂きたい。
もしかすると、ベストバランスの組み合わせになるかもしれません。

Written by Hashimoto

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