エンジン不調(空燃比異常)の原因がこんな所にあったとは


エンジンのアイドリング時にとても嫌な振動を発する症状について、トラブルシュートを進めていました。
症状の出方としては、4気筒のうちどこかのシリンダの仕事量が不足している様な状態。
「ドコドコ」としたアイドリングは、一見すると点火系統のミスファイアと思える状態でした。

調べを進める中で、点火系統部品の劣化も見つかり、間違いなくそれが原因であると確信したのですが理由はそれではありませんでした。
そのほかにも思い当たる個所の調べを行い、見尽くしてきた状態に。

ローバーミニの最終期の車輛、難しいシステムは使用されておらず、キャブレタから電子制御に変更された程度の進化形の車です。

意外な落とし穴がありました。
排出される排気ガスの数値です。

CO・HC・O2の数値がどれも正常ではありません。
空燃比が濃いのか、薄いのか。
O2の値が大きいので、希薄燃焼になっている事が理解できます。
空燃比は、濃くても薄くてもCO・HCの値は上昇しますから、手がかりはO2とラムダ値ですね。

インジェクタの噴霧量の問題なのか、2次的にどこかでエアーを吸引するのか。
これまでの調査で、インテークマニホールド付近のエアー混入は調査済みという事もあり、ノズルの具合?とも思いましたが可能性として薄そう。。
不具合が最も起きているのは、スロットル全閉時の負圧が最も高い際との理由から着目したものがあります。

ブレーキの倍力装置 マスターバック です。

試しに、マスターバックに接続されるエアーホースを抜き、ブロックプラグを取付ると空燃比もアイドル状態も正常になりました。

故障原因が特定でき、一安心です。そうと決まれば交換作業を進めて行きます。
使用頻度がとても低いのですが、これが無いととても苦労する。
ハーフムーン メガネレンチですね。

スナップオン製でも似た物はありますが、この作業ではマックツールに軍配があがります。

奥の下側に隠れたナットを緩めるのにも、締めるのにも必須です。
マックの製品が、細さと長さ・カーブ角度が絶妙に合います。

エンジンルームの狭いミニですので、こういう塊部品を外すには工具選びはとても大切です。
取り外したマスターバック。リペアする事も可能ですが、リペアパーツが高額である事と、それを組み替える手間を思うと新調が最善と判断。

折角なので、マスターバックの取り付けられているブラケットもこの際なのでメンテナンスをしておきます。


ブラケットを取り外し、洗浄・分解・摺動部のメンテナンスを行いました。
こんな時でも無いと、こんな部品を取り外す事は無いですからね。

新品で同品が入手できる事は、世界中にファンの居る車ならではの事ですね。
何かしらは、純正品と異なるのかもしれませんが、メタルプレートの取り付けられている感じも含めて瓜二つです。

交換・組み付け後に排気ガスデータサンプリングを行い、その結果はいかに!?

とても理想的な排ガスデータが出力されました。
計測中はHCの値に上下動がありましたが、ECU補正が働くと落ち着くのではないかと想定しています。

遠回りしたトラブルシュートでしたが、安定の結果を残すことが出来て一安心しました。
昨年から、常時頭の片隅にいつもこの件がウロウロとしており悩みの種でしたので。

この後、試運転中に室内のヒーターホースから水が噴き出して「も~勘弁して!」という事態もおきましたが、そちらはサクッと対処し完結しています。
Written by Hashimoto

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