シンクロリングのコンバージョン
ここで得られる安心感は大きい

ミッショントラブルの修理を進めるルーテシア3RSの作業です。
ここではインプットシャフトの単体点検を行います。
3速ギヤの点検時、シンクロハブを引き寄せた場合であっても、ギヤの空転が止まらない事を確認できます。
4速ギヤの点検時には、ハブに力を掛け、押し込むと空転するギヤにブレーキがかかります。
これが、シンクロハブ及びリングの役割です。
トランスミッションギヤの変速の際は、エンジンの駆動力によりインプットシャフトは回転します。
その状態では、変速が出来ませんがシンクロによるブレーキ制動力が掛かる事で、任意のギヤで変速が可能となります。
5.6ギヤは3.4とは素材が異なりブラス素材です。
こちらの方が、素材的に耐久性が高いです。
3.4のシンクロリングは、鉄材で内面に摩材を貼り合わせた構造です。
コチラが3速に使われていたシンクロリング内面。
摩材が確認できますが、ペラペラに減っていて凹凸が殆どありません。
なので、変速の際にギヤの回転力にブレーキを掛けられず、無理矢理ギヤを入れ込むことになります。

シンクロリング単体を、コーンに当てるとこれまで使用していたリングと、新しいリング、それぞれのギヤ間のクリアランスが大きく異なるのが分かります。

この隙間こそ、シンクロリングが有効に作用する事の現れとでも言いましょうか。ブレーキパッドの残量が十分にある。そんな表現もしっくりときます。


各部の組み換えと組み立てを進め、インプットシャフトのエンドボルトを凝結します。

従来のミッションの場合は、ケース内部にギヤパーツを組み立て、その状態で2つのギヤを凝結させながら最終の締め付けを行います。(2重噛み合い凝結)
TL4ミッションは、構造上その締め付けが出来ないため単体締め付けを行う必要があります。
34のシンクロリングは、56と同じタイプに変更し、組み換えを行います。
そうする事で、異常摩耗による変速不良を起こす不安を奪回する事が可能となり、長きに渡り安心して使用できます。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto













