フレーム降ろしたらセットの作業
アバルト・ロワアームブッシュ


トランスミッションの搭載を終え、サブフレームの洗浄も終え、フレームボルトの対策も終えました。ここからは、当社では必ずと言って良い頻度で施工している「SessA ロワアームブッシュ」への組み換えを行います。今回の作業車両は、思った以上に各部の劣化が進行していました。ロワアームのブッシュも随分と傷んでいます。傷んで無くとも、ブッシュを組み替えるとサスペンションの余分な動きが解消され、シャキッとした印象を得られるのですが、傷んでからの交換の場合ですと尚更よく分かる事でしょう。

使い込まれたラバーブッシュを油圧プレスで抜き取ります。アバルトに用いられるロワアームブッシュは、それ以外のチンクと比べると比較的強い構造ではあるのですが、それでもやはり良く動くブッシュです。ここの余計な動きは、ハードな走りをする程に走行中のアライメント変化が大きくなり、よろしくありません。

純正ブッシュを抜き取った後に、アルミの外輪を圧入し、その後強化ブッシュを圧入します。

当社で組み込むコチラのブッシュは、何度も言っていますが他車種の純正ブッシュの流用です。そのブッシュの寸法に合わせてアルミの外輪を造っているというわけです。しかもその他車種で使用されている部位は、今回抜き替えを行う場所と同じ。なので、強度・耐久性についてはお墨付きという事になります。

なんでフィアット系はユルユルなのに、他の車ではそんなにも強度に違いがあるのか?となりますが、真相は分かりませんがカーメーカー毎の考え方の違いですね。イタリア車は割といろいろと緩く作っている気がします。逆に言えばだから面白いんですけどね。オーナーの好みに合わせて、仕立てていける事は確実に面白い事です。色々な車に携わってきたからこそ生まれるアイデアを活用しながら、より良い車造りが出来ればと日頃から考えています。


ピロボール並みの強度を持つと言っても過言では無いのが、このオリジナルブッシュです。組んでしまえばメンテナンスフリーで、異音が出るような事もありません。
直進安定性・旋回性能・ブレーキ性能 すべてに対して良い結果を導くお勧めパーツです。

引き続き作業を進めます。

Written by Hashimoto

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