プジョーRCZ はフロントサスペンションのリファイン進行中


車検整備でお預かりをさせて頂いている プジョーRCZ は、12万キロを越えている事もあり、気になる点を修正しています。

ショックアブソーバも、新調しておけば間違い無いのですが今回はダンパーについては再使用。
そこを取り巻く周辺装備を組替えます。

構造上、どうしても劣化が早いのが「ストラットアッパーマウント」です。
フロント軸重が重たい車、そしてマウント構造が半浮動式という事もあり、劣化する事によりサスペンションの不安定さが際立つとても重要な場所です。

ドライバーを使って、センターの穴に力を掛けると。

中央部にダンパーの先端が通過し、固定される構造です。
サスペンションに及ぶ下からの入力は、この部分に集約されます。
マウントラバーが分離すると、ダンパーの上下動の制御を正常に吸収出来なくなる為に、余分な動きをみせる様になります。

新しいマウントは、同様の力を掛けても余分な動きを見せることは無く、センターをしっかりと保持している事が分かります。

そして、足廻り整備の際には必ず交換しておきたいのが「ロワボールジョイント」です。
親切な構造だと思います。
このボールジョイントが、ロワアーム側に備わる車が多いのですが、その場合は患部のみを交換する事は不可能となりアームごとの交換が必要です。

ナックル側に備わる場合の恩恵とも言えますね。

この構造のボールジョイントは、車体に組み付けられた状態では良品判定が難しく、作業時開始後の分解時に不具合発覚となる事が多いです。
ですので、該当部の分解・組み換えを行う際はあらかじめ交換を前提で考えておくことが大切です。

この際に行っておきたかったのが、エンジンのロワマウントの交換です。
ドライブシャフトの中間保持部に、ロワマウントが存在する構造ですので、マウント交換の際にはドライブシャフトを取り外す必要があります。

エンジンの前後方向の揺れ(主にアクセルオン・オフに合わせて発生)を受け止める ロワマウント は、不快な揺れを抑制する事を目的としています。
ひび割れが生じた場合は、劣化進行は速く、速やかに交換する事をお勧めしています。

整備を行ったことをリーズナブルに体感できる、的を絞ったメンテナンスをご提案させて頂きました。

Written by Hashimoto

関連記事