NDロードスター+MCB!

NDロードスターは作業内容を限定して取り扱いたい。
そう思う唯一のジャパニーズカーであると、思いました。
始めて乗るNDは、軽快・軽量・FR・程よい出力 バランスの良い設計でした。
なぜ、NDロードスターが登場するのか。
閲覧を頂く方からは疑問の声もあがると存じます。
その理由は、こちらの製品のセットアップを行う事です。

ABARTH124スパイダー用 モーションコントロールビーム(MCB)の取付を、初の試みでNDに流用します。

124スパイダーとNDロードスターがシャシを共有している事は、皆様ご存知の通りです。
機会があれば一度トライしてみたい、そう思い続けていました。
なかなかその機会が訪れなかったのですが、今回ご相談を頂きました。
アバルト500に乗る、古くからのお客様の息子さんがNDロードスターを購入されたとのご報告を頂きまして。
MCBにご興味がお有りとご意見をお伺いし、今回の装着へと相成りました。
我々にとっては124の設計がデフォルトとなる為、その目線でエンジンルームを見て驚く点に気付きました。
ロードスターなので、搭載されるエンジンが異なるのは当然の事。
ストラットハウジングとバルクヘッドを繋ぐタワーバーが無いのですね。新鮮です。

124にはチープながらも3ピース構造の補強バーが備わるのですが、ロードスターにはそれが装着されていません。
走らせて知る、緩さと柔らかさはサスセッティングとタイヤサイズの違いもさることながら、補強パーツが無い事も一因かもしれません。
これは効く!そう確信する瞬間でした。
MCBは補強としての役割も担う為、ロードスターに不足する強度の向上にも期待が出来そうです。
ストラットハウジングに固定されるブラケットプレートを取り外し、その下にMCBのブラケットをセットします。


バルクヘッド側にもブラケットをセットします。


左側のバルクヘッドブラケットは、一部に嵩上げの工夫が必要でした。
MCB本体に純正のパーツが干渉する事が分かりました。


左右それぞれに対照的にブラケットをセットし、それらを結ぶ様にMCB本体を凝結します。
タワーバー兼ダンパーとしての枠割を担うMCBの効果がどの程度役割を果たすか、とても楽しみです。

リヤ側は、トランクルームにMCBを取り付けます。


一連のセットアプを終え、試乗を行います。
笑みが溢れ続ける楽しいクルマに仕上がりました。
なんちゅう楽しいクルマなの!?
ロードスターの素性の良さをグングングン!と引き上げるMCBの恩恵・仕事に、感動しまくりでした。
MCBが良いのか、NDロードスターが良いのか、正直分からない程に楽しいクルマです。
足を換えてもこうはならない。
固めてないのに、締まりを感じ、剛性感と操舵性を飛躍的に向上しています。
乗り心地・転がり感・コーナリング性能・トラクションの掛かり方・パーフェクト!
ロードスター良い車ですね~!
息子さんも、お父さんも、その効果を大きくご理解頂けたようで帰路途中でその変化の大きさに驚き、インプレッションを伝える為のお電話を頂きました。
足とMCBに限り、この車を扱いたい。そう強く思わされる良い経験が出来ました。
Written by Hashimoto













