めんどうなトラブルを発するその前に 賢くメンテを。

長引いた夏が過ぎ、遅い秋が来たと思った矢先に、真冬を思わせる外気温度に車も驚いているのでは無いでしょうか。
寒くなると、夏とは異なる症状を現わします。
今回の作業はトラブルを起こしたから、作業をしている。と言うわけでは無く予防的整備の一環であります。
冒頭画像は高圧ポンプ。
直噴エンジンは、フューエルポンプでエンジンルームまでの供給を行い、その後メカニカルポンプを介して筒内噴射に適した圧力まで昇圧を行う必要があります。
その役割を担うのが高圧ポンプであります。
高圧ポンプは最大時30MPa(約300k)もの圧力を発生する装置です。シリンダ内部の圧力に打ち勝ちながら、燃料を噴射するには物凄い力が必要であるという事です。
1.6THPの場合、アイドリング付近の無負荷では5MPa程・高負荷の際は10MPaを軽く越えます。ロードテストの圧力を測定出来ていませんが、おそらくそれ以上を発するはずです。
圧力センサが直ぐ傍に備わり、常に圧力のモニタリングをしています。
高圧ポンプの機能低下により、瞬間的な圧力損失が生じます。
その瞬間的な不具合を、ECUは見逃さずに直ちにエラーを入力させ、フェイルセーフモードへと切り替わります。
制御が結構繊細なのですよね。一瞬の不具合であれば見逃してもらえると嬉しいと思う。それがユーザー目線での意見ですよね。

ポンプはカムシャフトエンドに直結されていて、エンジン始動と同時に駆動が始まります。

高圧ポンプに加えて、吸気・排気 両方のカムシャフトを制御するVVTソレノイドバルブも交換を行います。

VVTソレノイドは、時にバルブの動きが悪くなり、正常な作動の仕方をわすれてしまいがちです。
そんな時は、電極に直接電圧を与えると、思い出したかのようにスムーズに動き始める事が多々あり、機械部品の気まぐれを垣間見れます。
いずれにせよ、完調を維持してもらいたい部品の一つです。
この手のパーツは年々、値上がりを見せており、交換が必要な車両においてもそうで無くとも、まだ暫くの期間は乗り続ける。と言う場合、早目の交換を行い良い状態をその時のベストプライスで手に入れましょう。
Written by Hashimoto










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