要チェックポイントですね~
208GTIカム周りメンテナンス
途
お預かり期間が長期化し、お待たせしている208GTIは、車検整備に合わせて不具合の改善と予防整備についてご依頼を頂いています。
現在も沢山のお車をお預かりさせて頂いており、数台は長期預かりとなりご迷惑をお掛けしています。
日々の作業に加えて、色々な事を行うと円滑に進まず悪循環へと繋がる事、年末が近づくと毎年同じ事を繰り返しています。
入庫のバランスを考えてはいるのですが、もっと煮詰めて考える必要があります。
タイミングチェーンの交換を行うのですが、オイル交換のスパンが長いのでしょうか。
茶褐色の沈着汚れが気になります。
エンジンオイルは、質の悪化により汚れの凝着へと繋がり易く、同時に潤滑性能の低下を招きます。
早め早めの交換を行うと、距離を重ねたエンジンであってもカム周りを美しい状態で維持する事は可能である事が実証済みですから、いかにオイル管理が重要であるかですね。

軽量フライホイールを組付け済みのエンジンですので、フライホイールでクランクロックを行う事が出来なくなっています。
そういう時の為に、用意しているSSTはピストンの動きを止めてクランクをロックする手法を採用します。

チェーンテンショナの交換と合わせて、インテーク側の油圧ソレノイドも予防的に交換を行います。
VVTソレノイドは、品番の変更が何度か行われていて新旧比較では部品の見た目も異なっています。
オイルスラッジにより、内部のスライドピストンが動きづらくなる為軽度な不具合を発します。
ECUが軽度の不具合を神経質に察知する為、簡単にチェックランプを点灯させます。
見逃してくれと良いのですけどね。ここは、そうなる事の多い部位であります。

オイルの通路に、非常に細かな目のフィルタが取り付けられた部品に変更となります。
取り外したチェーン周りの構成部品は、過去イチの汚れ具合と言えそうです。
今までは、汚れていると表現していた物であっても茶色に属する変色でした。
今回は茶色と呼ぶことは出来ず、むしろ黒色と言い表せる変色です。
オイル管理ですね。

本当はこの色が正解です。

そして、今後の要注意ポイントのご紹介。
カムカバーのブローバイガスコントロール部です。

この部分にはフタが備わり、開けにくいですが開封が可能な設計です。
中にはダイヤフラムが入っていて、ゴム素材の劣化により破れたり、硬化したりと、色々な経年変化を起こしています。

リペアパーツが供給されているので、組み換えを行う事が可能です。

スプリングの巻き数が異なるのは、性能に繋がるのか否かは現段階では不明であります。
いずれにせよ機密保持が適正に行える事が重要であると理解します。

作業中に気になったのが、こちら。
オルタネータのワンウェイクラッチ・プーリ。
パッと見は問題が無さそうに見えますが、外した方はクラッチ機構が機能損失し、ダイレクトプーリになっていました。
プーリのみの交換を行うつもりで考えていたのですが、内部のボルトサイズが異なり使用不可能である事に直前で気付かされます。
追加部品の手配を行います。
各作業において、こういった事が重なるもの。
それにより、お預かり期間が長期化していくという訳です。
無駄に作業を止めているわけでは無く、その裏には理由が存在している事に皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
Written by Hashimoto












