2台のアバルトの制動力を制す技

1日に2台分のブレーキ強化作業を施しました。
フロントにブレンボキャリパを纏うアバルトは、ブレーキのバランスがどう考えてもフロント寄りとなります。
なおかつ、純正のブレーキパッドは初期制動力が高く、軽いタッチのペダル操作であっても「カックン」ブレーキを生じやすいのはご存じの通り。
その核を握るのは、フロントに対してサイズの小さなリヤブレーキの特性であります。
ローターサイズを大きくするというのは、目で見るサイズ感の違い以上に制動力に大きな差をもたらします。

そこにセットするキャリパサイズも、パッドサイズもおなじであれども制動点が外側にオフセットすることで、動力を効果的に抑えることが可能になります。
回転運動をする物体は、外径が大きくなればなるほど、遠心力が加わります。
その最外側で動力を制すれば、効果的・効率的に同じ力であっても制する事が可能になります。
それが制動力の向上につながります。
ディスクローターが中央部に少しだけ露出する純正のディスクサイズ。

小さな純正に対して、明らかに存在感を放つ大径ローター。
キャリパのマウント位置も大きく変わり、視覚的効果も上がります。
純正でドリルドローターが備わるアバルトのブレーキシステム。
一時は姿を消したドリルローターですが、アバルトを皮切りに世界的に復活ました。

ドリルドローターは、見た目こそ派手であるものの、強度・耐久性を重視した場合はデメリットが浮き彫りになります。
そこでお勧めの組み合わせは、ホールでは無くスリッドパターンのローターへの変更です。
ローター表面の強度を損なうことなく、制動時に発生するガスを効果的に排除し、制動力の低下を招き辛くすることが可能です。

乗れば直ぐに分かる、優れた制動バランス。
強めのブレーキングに対しても、前のめりにならず、後部から引っ張られるかのような沈み込むブレーキ性能を体感できます。
使用するパッドは、ご自由に選択が可能です。
ブレーキで整う車作りは、車の弱点をうまくカバーする、堅実な作業であると考えます。
Written by Hashimoto













