フィアット500 ワイパー作動不良の原因は?
電気系統トラブルでした


フィアット500の「ワイパーがたまに作動しないことがある」というご意見を伺っていましたので点検をしていたのですが、まるで症状が出ません。再現性の無いトラブルと向き合うことはなかなか難しく、どこを疑うべきかは何時も悩みます。
今回は、お客様の意見を基に、点検箇所を絞りました。「コラムスイッチを作動させ、ワイパーが動かない時は助手席足下でリレーの作動音の様な音だけは聞こえる」との事でした。つまりスイッチからの信号は出力されていて、モーターを動かそうとはしている。という事になります。
スイッチからの指示は、ボディコンピュータに入力され、コンピューター内部で処理された後に12ボルトをモータ側へ出力します。リレーの作動音はその際の音ですのでコンピュータまでの電気装置には異常が無いという仮説がたてられます。

そうなると、疑わしいのはワイパーモータ本体です。過去に実績がないだけに手探りで原因を探します。
モーター基板を取り外し、点検を行います。

裏側の基板を目を凝らして確認すると。。

向かって左端のハンダにクラックが生じていました。電機部品トラブルのあるあるです。最近は、電気系統トラブルの際にまずは出来る限りの分解を行う様にしています。それにより見えてくる事がありますので。ハンダのクラックはその中でも多く見受けられる事例です。
初期症状としては、動いたり・動かなかったりです。次第に通電性が悪くなり、最後には全く動かなくなります。


ハンダを修正し、作動確認を行います。
問題無く作動し、一安心です。トラブル解決は、糸口が明確な場合とそうで無い場合とが入り乱れます。原因が明確に分かり修理が完了する時は達成感が違います。
Written by Hashimoto

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