RF4C ルーテシア3RS 見事に改善しました!
エンジン圧縮状態の不具合症状


7月の初旬にご紹介をさせて頂きました「RF4C エンジントラブル」のお車です。
エンジンパワーが低下し、調べた所エンジン内部に問題が有ることが発覚しました。

ご新規様のルーテシア、どのようなご提案をさせて頂けば良いかを1週間悩みました。

お客様は、「きっちり」と修理する事をお望みでしたが、それにはエンジンを開ける必要がある。
開ければ色々と修正したい箇所が出てくるのは当然。オーバーホールとなれば、それなりのご予算も必要になってくる。
開腹手術こそが全てでは無く、その前に何かご提案できる事は無いか?考えました。

オイル消費を誘発しているエンジンであり、今回の不具合の考えられる要因はバルブの当たり不良であることが有力。ならば、普段はメンテナンスメニューとして施工する「ステージ3メンテナンス」を、完治目標では無く、何かしらの改善への期待という名目で施工する事で変化が出れば、という所に的を絞りました。

一連の作業を行い、ステージ3メンテナンス及び、若干の消耗箇所も手直しを完了。
試運転を行うと、明らかなエンジンフィーリングの違いを実感できる仕上がりに変化しました。この感じなら、F4エンジンの持つ性能をしっかりと発揮出来ていると。
改めてコンプレッションロステストを行うと、とても良い結果が現れました。

問題の発生していた2番シリンダですが、施工前は20%のロス値を表示していましたが、なんと10%にとどまっています。

こちらが、トラブルシュート時点でのコンプレッションロステストの結果です。

症状が改善され、エンジンが気持ち良く回る環境をご用意出来ました。
とは言いましても、完治では無い可能性は十分に考えられます。1度はこの状態で納車をさせて頂き、次回のメンテナンスでのご入庫時期まで経過観察を兼ねてお客様にお返しします。

お客様は今回のメンテナンスで、サスペンション関連の整備をお望みでした。
全く異なる形での作業のご提案となりましたが、大切なのは不具合に気付けた事だと勝手ながら解釈をさせて頂こうと思います。
Written by Hashimoto

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